逆向きの電車に乗って会いに行く。

いつもの満員電車を降りて、行きたくないなぁなんて思いながら会社に向かって歩いていた。

ふと携帯にメールが届いた。

 

人生でとても大切な人の訃報。

冷静、のはずだった。
駅ビルの影でただただ嗚咽、嗚咽。

 

「うぅぅ」口を開けないようにしてみたら、朝っぱらから妙な声が漏れた。はたから見たら、よっぽど会社に行きたくない可哀想な人に見えただろうか。

 

本当に哀しい時は、頭の中が空っぽでも勝手に身体が反応するのをすっかり忘れていた。かなり筋力を使うらしく、なかなか疲れる。

また電車に乗って会いに行く。

逆向きの電車はガラガラだ。今滅多に座れない座席に腰掛けてこの文章を書いている。

 

今日は目覚ましが鳴る前に起きた。

風呂にも入らず、服も着替えず寝てしまっていたので、朝風呂に入った。その時間に亡くなったらしい。

 

一通り嗚咽して、顔を上げたらあまりに青空だったので、思わずiPhoneで写真を撮った。

今日はいい天気だよ、ばーちゃん。