写真で繋がるということ

今日は天気が良かったので、カメラを持って公園にいった。

パチリパチリと撮っていると、知らないおばあちゃんがスマホで花を撮っていた。

横目でなんかいいなと思いながらも、写真を撮り続けているとそのおばあちゃんが近づいてきた。

「あなたカメラマンさん?」

仕事でも写真を撮っているし、まぁ嘘ではないだろうと思って「はい」と答えた。

「とても光栄です」とおばあちゃんは喜んでくれた。ちょっと恥ずかしかったけど、「スマホで撮っているんですか?素敵ですね」と僕は答えて二人の写真談義が始まった。

おばあちゃんは80歳を越えてはじめてスマホを手にしたこと、上手く使えないけど写真を撮るのがすごく楽しいと言っていた。

恥ずかしそうな笑顔がとても素敵だった。

曼珠沙華(別名:ヒガンバナ)

おばあちゃんの撮っていた花の名を教えてくれた。「曼珠沙華」というらしい。

「いまじゃヒガンバナというのが多いけど・・」おばあちゃんはぽつりと言った。

なんか素敵な名前だなと思ったのと、彼岸と言う言葉を聞いて、自分の亡くなったばあちゃんを少し思い出した。

先人から教えてもらう言葉はなにか心に残る感じがする。言葉に温かみとエピソードが付いてくるだろうか。

そのほかにも、実っていたきのこの話をして、「梅雨の頃は本当にきのこ!っていう感じのきのこが生えていたんですよ!」なんて前に撮ったきのこの写真を見せたりした。

おばあちゃんに見せた梅雨時のきのこ写真

話し終えて、「頑張っていい写真をたくさん撮ってね」と言われて別れた。

「あぁ、写真を撮ってこのひとたちに喜んでもらいたいな」と心から思った。

しばらく歩いていると、トンボが木にとまっていた。

単焦点レンズなのでかなり近づかないと僕のカメラでは写真をアップでとれないのだけれど、

被写体になってくれたトンボ

その距離20センチくらいだろうか。何度撮ってもじっとしてくれて、一度飛び去っても戻ってきて、また被写体になってくれた。

作りこんだ写真よりも、生活を感じる、生きている「今」を感じる写真が好きだ。そしてきっと今後も「曼珠沙華」と言う花の名は忘れないと思う。

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